来院者
50代 女性
初回来院
2022年 9月
症状と来院理由
主訴:右手親指の痛み、肩こり
1年前から親指に痛みがあり、整形外科で母指CM関節症といわれる。
母指に注射を行うが痛みが戻ってしまう。
特にタオルを絞る動きで痛みが強く出現。
仕事上、腕をよく使う仕事であるため
手指から腕にかけて筋緊張が亢進している。
慢性的な肩こりがあり、体が疲れると張りを感じやすくなる。
治療経過と内容
治療方針:親指の動きの制限となる背骨(頚椎、胸椎)の治療。疲労しづらい体質をつくる。
初回来院時
右手親指を曲げると母指球に痛みが出現。
触診すると右の前腕から親指にかけての筋肉の緊張を感じる。
熱感や腫脹などの炎症症状なし。
お腹の触診で冷えと臍周囲の圧迫感を認める。
親指の動きを改善するツボ
腕の筋肉の緊張に対応するツボ
胃腸を整えるツボに治療を行う。
初回治療後
右手親指の動きが軽くなり母指球の痛みが軽減。
背骨の張りも軽減し親指の動きが改善されたと考える。
お腹の圧迫感は少し軽減するが、残る。
2回目来院
右手の親指の痛みは数日間軽減していた。
仕事で腕を酷使するため、また痛みが戻ってくる。
治療後は
腕の緊張と右親指の痛みが軽減する。
5回目来院
親指の痛みが軽減している。
仕事をしていると痛みを感じるが、以前より痛みが出るまでの期間が長くなってきている。
肩こりも以前より感じなくなり、
お腹の圧迫感も軽減し、硬さも取れてきている。
7回目来院
来院時と比べて右親指の痛み軽減し、生活やお仕事への負担が少なくなる。
背骨の張りも軽減し、手指から腕の筋緊張の緩和を確認できた。
考察
仕事での筋肉の疲労を改善することに加え
親指は複雑な動きをするため、それぞれの動きに対応するツボを使い分け、背骨の張りを軽減することで、親指にかかる負担が軽減され痛みが緩和されたと考えている。
東洋医学的な所見から胃腸機能を高めることも
筋肉へのアプローチとして効果的であったと考えている。