来院者

20代 女性

初回来院

2024年 4月

症状と来院理由

主訴:過敏性腸症候群

下痢やお腹がゴロゴロといった腹鳴を繰り返す。

会社内の静かな環境下では、緊張感が常にある。

治療経過と内容

治療方針:足の冷え改善、自律神経の調整。

1回目治療

お腹や季肋部の緊張と足部の冷えを確認。

日頃の疼痛や精神的不安により、呼吸が浅くなり血流の低下に繋がっていると考え施術を行う。

治療後、

お腹の緊張や季肋部の緊張緩和がみられた。

自覚的にも全身の緊張が抜けてリラックスできたとのこと。

セルフケアとして、日頃から深呼吸を行うよう指導。

 

2回目治療(7日後に来院)

下痢の頻度が減少した。

腹鳴の頻度や症状は以前と大きな変化は無い。

会社内でお腹が鳴ってしまうことが不安で集中できない時間が有る。

不安感により腸の動きにトラブルが起きる事があると伝え、不安や痛みがある時に意識して深呼吸を行うよう指導。

お腹や季肋部の緊張が残る為、対応するツボに治療を行う。

 

3回目治療
下痢の頻度や腹鳴に関しては大きな変化なし。

治療を続けることで精神的な不安が解消され、会社でも以前より落ち着いて業務に集中できる。

 

6回目治療

鍼灸治療を始める前と比べると下痢の頻度は減っているが、まだ下痢症状で悩む事がある。

腹部の筋緊張に対応するツボに治療を行う。

元々運動習慣はあったが、ここ最近は運動が出来ていないとの事。軽い運動を少しずつ行うよう指導。

 

8回目治療

ウォーキングを始めてからお腹の調子が良い。

気持ちにも余裕ができ、会社内でも不安なく過ごせている。

お腹の筋緊張が緩和している事を確認、季肋部の緊張はやや残るため、深呼吸の頻度を増やすよう指導。

ご本人も症状が改善され安心している様子のため、今後は月に一度のメンテナンスを行う。

 

考察

鍼灸治療でのリラックス効果と冷え改善、腹部の筋緊張が緩和したことにより、胃腸の働きが整ってきたと考えている。

また、ご本人が運動を再開したことにより身体全体の機能が向上し精神的な不安も軽減した事が良い結果に繋がったと考えている。

鍼灸治療だけでは無く、日頃の良い生活習慣が大切である事を再認識した。

お一人おひとりに合う養生を引き続き指導できる様に努める。